約1年前に市役所幹部職員に「火をつけて捕まってこい」などの暴言を浴びせたことが発覚し辞職。
その後、3月の出直し選挙で当選した。
そんな泉市長が“また”暴言を言っちゃったとのことだ。
「やっちまったなあ、おい。」
って、ところだけど、今回は内容がしょぼい。
新年会の席で意見が合わない市議会議員に対して、
「もう議員やめてまえ」と言ったそうだ。
これが“暴言”だとして世間を再び騒がしている泉市長。
前の暴言は、さすがに行き過ぎた発言だった。
発言の全文を見ると、泉市長がどれだけ市の発展と市民の暮らしを考えて仕事をしていたかが分かる内容だけど、さすがに「火をつけてこい」はアウトだ。
泉市長もそう思ったからこそ、一度辞職して選挙で市民の再審判を受けたのだろう。
でも、今回のはどうでもいい。
確かにガキっぽい発言だけど、どうでもいい。
というか、こうやって騒ぎになることは議論を進めるチャンスにもなる。
マスコミ諸君、明石市の皆さまには、
ぜひこのチャンスを活かしていただきたいと思うのだ。
明石市泉市長の暴言内容
今回の暴言騒動の顛末は次のとおり。
1月13日の昼頃、地域の新年会があり、地域住民ら約85人が出席した。
そして、ある市議会議員と口論になった。
口論の内容は、「明石市民まつり」について。
「明石市民まつり」は、
明石市の大蔵海岸で行われていた花火大会で、2001年の開催2日目となる7月21日に会場近くの歩道橋において、異常な混雑が発生し、「群衆雪崩」が発生し、死者11人、重軽傷者247人を出す大惨事となった。
1㎡あたり13人から15人という異常な混雑だったそうだ。
当時は大きく報道されてたし、ほとんどの人は記憶にあるのではないだろうか?
日本史上、最悪のお祭り事故だ。
この「明石市民まつり」について、
復活させたい市議会議員と、慎重な姿勢の泉市長が口論になった。
そして、「もう議員辞めてまえ」発言。
これがこの暴言騒動の顛末だ。
市長に議員を辞職させる権限はない
まず、言っておく。
これが市役所職員に対して言ったことなら、今の世の中ではアウトだろう。
感情的に、感覚的に考えれば、仕事のできない部下に対して、「やめてまえ」ってのは言ってしまいがちだし、特に公務員の場合、市民は理解を示すかもしれない。
でも、やっぱり今のコンプライアンス重視の社会では言ってはイケナイ発言だろう。
でも、今回の相手は市議会議員。
市長に議員を辞めさせる権限はない。
直接的な人事権はなにもない。
議員からしたら、
「辞めてまえ」と言われようが、「辞めません」で済む話だ。
これがこの発言が「どうでもいい」と思った理由だ。
パワハラ行為と、ただの暴言はまったくの別だということだ。
前回の発言は完全にパワハラ、
今回はパワハラではない。
だから、この発言についてはごちゃごちゃ言わなくていい。
次の選挙までに市民が判断すればいいだけ。
議員に対して「やめてまえ」という発言をする人間性が嫌な人は投票しなければいいし、そんなことよりも泉市長の仕事を評価する人は投票すればいい。
それだけのことだ。
議論のチャンス
「明石市民まつり」。
明石市民にとっては、消えないツライ記憶だろう。
だからこそ、泉市長も遺族感情を考慮して復活には慎重になっている。
でも、あれから20年近くが経過した。
「地域の活性化のために復活させよう。」という声が上がるのも自然な流れだ。
けど、あれだけの大惨事となったまつり。
みんな、議論がやりにくかったのではないか?
あのまつりのことを話すと「不謹慎」と言われそうで、言葉にしにくかったのではないだろうか?
でも今回、市長と議員との間で口論になり、それが大きく報道されている。
市長の暴言がどうだとか、前回の反省がどうだとか、
アンガーマネジメントうんぬん、
そんななにも生み出さない非建設的な議論はやめて、
「明石市民まつりは復活させるべきか?」
その議論をすればどうだ?
なあ、マスコミ各社よ、
お前ら、暴言ガー、暴言ガー、暴言ガーってさ、
アホな議論ばっかしてんじゃねえよ。
この機会に市民に訴えかけてみろよ?
市民の意見を吸い上げてみろよ?
誰かを責めなければならないこともある。
誰かの不謹慎を叩かないとイケナイこともある。
誰かの暴言を糾弾することもあるだろう。
でも、やっぱり建設的じゃないとイケナイ。
せっかくエネルギーを使って議論するのなら、後になにかが残る議論をするべきだ。
今回で言うと、「明石市民まつり」について議論を深める機会になると思う。
誰かを吊るし上げることだけに突き進むのではなく、
それをきっかけにしてでも、建設的な議論が行われることを願っている。