人生の教科書 by 情熱中年サラリーマン

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中年サラリーマン後悔と決意とつぶやき

元農林水産事務次官の息子刺殺事件。裁判で妻が語った息子と娘のこと。この殺人は究極の「子育て」だったのか?8050問題と悲しい事件を考える。 

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今年6月、無職の長男、栄一郎さんを刺殺したとして、殺人罪に問われている元農林水産省事務次官の熊沢英昭被告(76)の初公判が12月11日に東京地方裁判所で行われた。

 


統合失調症アスペルガー症候群の診断があったという長男。

ヒドイ家庭内暴力があったとか。

さらに他人に危害を加えるんじゃないかという不安。


これらに悩み続けたエリート官僚。


最終的に「殺害」することで親の責任を果たそうとしたのだろうか?


この悲しい事件は「子育て」の難しさを現しているとともに、

日本社会が抱える問題「8050問題」の闇もはらんでいる。


皆さん、どう思いますか?


もし自分の子どもだったら・・・

という思いで読んでいただければと思います。

 

農水省事務次官による長男刺殺事件の概要

長男の栄一郎さんは、いじめをきっかけに中学生の頃から引きこもりがちになり、両親に暴力を振るうようになった。

 

中学卒業後は、高校、大学、専門学校、大学院に通い、就職した時期もあった。


10年ほど両親とは別居していたが、事件の1週間ほど前に本人の希望で実家での同居を再開。

実家では引きこもってゲームで遊び、両親に暴力や暴言を繰り返した。


口癖のように、

「俺の人生は何なんだ。」

「ぶっ殺すぞ!」

と大声をあげていたという。


熊沢被告の体にはアザも残っていたようだ。

 


事件当日、栄一郎さんが近所の小学校で行われていた運動会について、

「うるせえな、ぶっ殺してやるぞ!」

などと言い、熊沢被告が注意し、口論になり刺殺した。


熊沢被告は、取り調べで、

「息子を刺さなければ私が殺されていたと思う。」

「川崎の20人殺傷事件を知り、人に危害を加えるかもしれないと思った。」

と話している。

元農水事務次官の裁判で明らかになったこと

12月11日に行われた初公判では様々なことがあきらかになった。

元農水事務次官の息子(被害者)のこと

私立中学でいじめに遭うなどした後、引きこもりがちになり、母親に暴力を振るうようになった。

 

暴れ回り、両親に包丁やライターを突き付けることもあった。

特に母親に対する暴力は酷く、助骨にヒビが入ったり、顔に青アザ、鉛筆の芯を思い切り手に突き刺されたりもあった。


大学進学を機に1人暮らしをはじめ、後に職に就くが、平成20年からは仕事をせず自宅でゲームをするなどして過ごしていた。(生活費は熊沢被告が負担)


事件1週間前に実家に戻り、その日は家族3人で穏やかに過ごした。

 

しかし、翌日、息子は泣きながら、

お父さんはいいよね。東大出てて何でも自由になって。私の44年の人生は何だったんだろう。」

と語った。


その後、一人暮らしをしていたアパートのごみの処分について立腹。

熊沢被告の髪の毛を引っ張ってサイドボードに頭を打ち付けるなどの暴行を加えた。

元農水事務次官の娘(被害者の妹)の自殺

熊沢被告の妻は法廷で娘の自殺について証言した。


娘は、数年前に兄が原因で縁談が破談となり、自殺したそうだ。

 

元農水事務次官の妻の証言

熊沢被告の妻は、下のとおり、情状酌量を訴えた。

息子が1人暮らし中は、熊沢被告が生活費や食費を補い、ごみの処理もしていた。

長男のことを本当に一生懸命やってくれた。刑を軽くしてください。お願いします。

元農水事務次官が妻に向けた手紙

裁判では、事件当日に熊沢被告が妻に向けて書いた手紙も読み上げられた。

これしか他に方法はないと思います。死に場所を探します。見つかったら散骨してください。栄一郎も散骨してください。

8050問題

8050問題とは80歳くらいの親と、引きこもりやニートなどの50歳くらいの子どもが同居し、親の蓄えや年金で生活している状況のことを言う。

 

親が元気なうちはまだいいが、介護が必要になったり、認知症の症状が出てくると途端に家庭が破綻する。


親の介護が適切に行われないばかりか、親が虐待されるケースなどもある。

また、子どもにとっては、親がいないと安定した収入もなく、生活が成り立たない。


この問題は、既存の社会保障制度(生活保護など)のセーフティーネットに引っかかりにくいため(とりあえず生活はできているから制度が当てはまらない)、表面化することが少ないが、水面下ではかなりの数がこのような状況にあるのではないかと見られている。


いわゆる「制度の狭間」で社会保障が受けられていない。


今回の事件も76歳の親と、44歳の息子との間で起こった。

まさに8050問題が引き起こした事件だと言えるだろう。


就職氷河期世代と呼ばれる40歳前後の世代。

この世代には定職に就いていない人が多く存在する。


今後この世代が高齢になり、この世代の親は後期高齢者になる。

今後の日本にとって本当に大きな課題だ。

殺人は究極の子育てだったのか?

さて、今回の事件。


捜査や裁判での熊沢被告の発言から判断すると、

・殺すしかなかった。
・殺さないと自分が殺されていた。
・他人に危害を加えるのが怖かった。


など、障害のある息子を一生懸命支えてきた親の最後の「しつけ」だったようにも感じる。


もちろん、どんな人でも人権はあるし、人の命は尊い


でも、どうだろう?


自分の息子だったら・・・


自分はどうするのだろう?

 

子どもにいつも言い聞かせている2つのことがある。


「自由に生きろ!」

「他人に迷惑をかけるな。」


自由に生きてこなかった自分の分まで自由に生きてもらいたい。

でも、自由にするのはあくまで人に迷惑をかけない範囲まで。


「自由」には「責任」が伴うのだ。


そんなことをいつも言い聞かせている。


もしも、「息子が他人を殺すかもしれない」と感じたら・・・

俺は熊沢被告と同じことをするのかもしれない。


色んな方法は考えると思うし、様々な手は尽くすだろう。

でも、それでも、もう方法がないってなったら。


もう殺すしかない。


と思ったら。


それが親として最後にしてあげられることだと思うのかもしれない。


究極の「子育て」、最後の「しつけ」だと。

そんな風に考えるしかなくなるのかもしれない。

 

今回の事件、
長男の学歴を見ても、両親が必死に育てようとしてたことは分かる。

私立の中学校、私立の高校、私立大学に、専門学校に、大学院。
大金をかけてきたことだろう。


「何とか良い生活をしてほしい。」


そんな思いで両親は頑張ってきたことだろう。


はじめから殺したいほど憎いはずがない。

可愛くて仕方ない我が子だったはずだ。

 

東大出身で官僚、そして事務次官

農林水産省事務次官という、官僚のトップまで上りつめた熊沢被告。


スーパーエリートが引き起こした今回の事件。

考えれば考えるほど、自分の考えが分からなくなる。


そして、悲しくなってくる。


この一家を救うすべはなかったのか?

どうすれば正解だったのか?


答えはない。


でも、日本の全国民が考えるべき事件だと思う。


超高齢社会の日本。

このような事件はこれからも起こるだろう。


熊沢被告はエリート官僚だった。

経済的には裕福だった。


そういった意味では、「マシ」な家庭だったのだ。


お金もなく、仕事もなく、何もない。

そんな家庭の8050問題もたくさんある。


確実に日本はヤバい時代に突入する。


みんなで考えて本気で変わらなければならない。

元農水事務次官の長男刺殺事件の判決

12月17日追記

12月16日に熊沢被告に対する判決が言い渡された。

 

懲役6年、執行猶予なし

 

やはり司法は「殺人」には厳しかった。

 

検察側は懲役8年を求刑、

弁護側は執行猶予を求めていた。

 

争点となったのは、動機。

「殺さないと殺される。」

と感じたという被告の証言をどう評価するかだ。

 

裁判長は判決文で、

恐れている被害者の元に向かう理由がないとしたうえで、

 

ほぼ一方的に攻撃を加えたと認定し、傷の深さや数から強い殺意があったとした。

 

同居開始後、一週間で「どこにも相談しないまま」に殺害したことも「短絡的」と判断されたようだ。